「それじゃあ、栗林君は、大腸癌の手術をしたのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「早期に発見して、助かったということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。両親ともガンで亡くなっているので、用心をしていたのだと思います。ガンについて詳しい知識があった栗林君は、医者の出す抗がん剤を副作用が出たと嘘を言って飲まなかったので、助かったと言っていました。」

「両親をガンで亡くしていたので、ガンの治療について熟知していたということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「栗林君が『世界を取る器』というのは、間違いないのですか」と町会長。

「栗林君の話だと、監督が、常々、『君は世界を取る器だ』と言っていたので、強気に出て、失敗したと言っていました。」

「なるほど。本人が『世界を取る器だ』と信じていたのは間違いなさそうですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。梅澤さんは、『昔は強かったのだと思いますよ。往年の名選手は、ああいう卓球をするのです』と言っていました。」

「往年の名選手がする卓球というのは、どういう卓球なのですか」と町会長。

「現在では、世界のトップレベルの選手でも、フォアハンドでのツッツキに対する攻撃は、いわおちゃんのようにドライブでします。栗林君のように、一歩下がり、そこから踏み込んでスマッシュできる選手はいません。」

「なるほど。フォアに来たツッツキを、一歩下がり、そこから踏み込んでスマッシュするのが、往年の名選手の特徴なのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「なぜ、現在の卓球では、ツッツキをスマッシュしないのですか」と町会長。

「理由は、2つあります。ツッツキに、ストップという技術が加わったのと、人間の動体視力が大きく低下してしまったことです。」

「動体視力が低下すると、一歩下がってから踏み込んで打つことができないということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「『ストップ』というのは、どういう技術なのですか」と町会長。

「相手が下回転の球を打ったとき、ボールが弾んだ直後にラケットを軽く当てて、ネットをやっと超えるような短いボールを返します。」

「返球されたボールが短いとスマッシュが難しいのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。モーションがツッツキとあまり変わらないので、ツッツキを予測していると、ボールが途中で止まってしまったように見えます。」

「なるほど。それでは、栗林君が、動体視力が極めて高い、往年の名選手だったということは、間違いなさそうですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「それでは、いわおちゃんが弱すぎたということはなさそうですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。もう一歩で全日本に出られるレベルだったと推定しています。」

2021/4/28

<筆者の一言>
やはり、思ったとおりだった。みんなが体重を増やさないように頑張っているようだ。考えてみれば、スーパー東大系の保険屋さんも、毎日5キロ走っていた。一緒にサッカーをやっている東大系の人が5キロ走っているからに違いない。よく行くセブンイレブンの店員にも太った人はいない。太っている人は信用できないから雇わないということなのだろう。

この話をすると、息子も心当たりがあるようで素直にうなづいた。そして、当日からやせる努力が始まった。息子の体重は、玄米肉食で平均体重より2キロほど多い70キロで落ち着いていたが、長崎から帰ってしばらくすると87キロになっていた。

原因は2つあった。1つはウェブに書いてあるように、30過ぎる頃になると基礎代謝の低下が進むためやせることができなくなるということだ。もう1つは、体重計を買って毎日記録したことから発見したのだが、東洋医学に関することだったことだった。

そして、毎日5キロ走るというようなハードなこともしないで、半年ほどで、20キロ近くやせ、標準体重になっている。リバウンドもしていない。<続く>

2024/4/18